大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和29年(あ)1156号 決定 1954年10月19日

主文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

弁護人吉野末雄の上告趣意第一点は、量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。同第二点は、原審において控訴趣意として主張判断されていないし、科刑上の一罪(牽連犯)として認定された所為を併合罪にあたる所為であると主張する上告論旨は、被告人にとり不利益な主張となるから上告理由として許されない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 井上 登 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例